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よいもの

【よいもの:深める #1】よいものの“見え方”──選ぶ眼を養うということ

よいものを持つこと。よいものに囲まれること。それは単に高価なものを集めることではなく、自分にとって本当に価値あるものを選び取る“眼”を育てることです。

この世界には膨大な情報とモノがあふれています。そんな時代だからこそ、「よいもの」を見分ける力が、人生の質を左右すると言っても過言ではありません。

「よいもの」とは誰にとってのよさか

“よいもの”とは何でしょうか?高品質、長持ち、有名、希少、美しい──さまざまな基準がありますが、それは誰の基準でしょうか。

大切なのは、「自分にとって何がよいのか」という視点です。他人の評価ではなく、自分自身の身体感覚や経験を通じて感じる“よさ”こそ、本質的な価値と言えるでしょう。

情報があふれる時代の“選び方”とは

現代は情報過多の時代です。レビュー、ランキング、SNS…どれも参考になる一方で、情報に振り回されると、自分の感性が鈍っていきます。

選ぶ基準が外にばかりあると、自分の判断軸を失いがちです。「なぜ自分はこれをよいと思うのか?」という問いを立てることで、選ぶ力が養われていきます。

経験・対話・背景から“よさ”を感じとる

「よいもの」は、単にモノとしての性能だけでなく、それが生まれた背景や、それに関わる人々との対話、そして実際に使った経験の中から立ち上がってきます。

例えば、ある器の魅力は、土の匂い、手仕事の温かさ、作り手との会話から感じられることもあるでしょう。“よさ”は文脈と共に立ち上がる感覚なのです。

実践:よいものに出会う視点の磨き方

1. ストーリーをたどる

モノの裏側にある人の想いやプロセスを知ると、よさが深まります。興味を持って背景を調べてみましょう。

2. 長く使う中で“味わう”

使い捨てではなく、長く使いながら変化や味わいを楽しむ視点が、自分にとってのよさを教えてくれます。

3. 他者と語る

「これ、いいよね」と共有する中で、自分では気づかなかった視点や感じ方を得られることがあります。

APLF的視点:命のバトンとしての「よいもの」

APLFでは、“よいもの”を単なる所有物としてではなく、「命のバトン」として捉えています。それは、自分の時間やエネルギー、感性を託す“媒体”でもあり、やがて誰かに手渡されていくもの。

そう考えると、選ぶという行為は、未来への贈り物を選ぶようなもの。自分の人生にも、他人の人生にも、そっと作用していく存在なのです。

最近の“これはよい”と思えた瞬間は?

最後に、問いを一つ。

──あなたが最近、「これはよい」と心から感じたものは何ですか?

それは、なぜ“よい”と感じたのでしょう? 値段?デザイン?使い心地? あるいは、そこにあったストーリーや、あなたの記憶と結びついていたからかもしれません。

日々の中にある“よさ”を見つける目。それが、これからの豊かさの鍵になるはずです。

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竹中 慎吾

竹中 慎吾

しなやかな律と、日常の美しさを探る実践者

東大大学院修了後、外資系テック企業で働きながら起業。現在は、人・もの・自然をつなぐ活動を軸に、自己の律と他者との共生を模索しています。 APLFでは「自分らしく、しなやかに生きる」ための実践知を発信。日々の整えから人生の投資と回収まで、思考と行動を行き来しながら、しなやかな律と、日常の美しさを探し続けています。

  1. 【投資と回収:深める #1】“何に使うか”がすべてを変える──時間・お金・身体の再配分

  2. 【よいもの:深める #1】よいものの“見え方”──選ぶ眼を養うということ

  3. 【つながり:深める #1】孤独とつながりの二重構造──ほんとうの関係とは

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Shingo Takenaka|APLF主宰

自分の律で、しなやかに生きる。
人・もの・自然と、つながりめぐる日々。
東大院|外資テック|起業10年

令和7年7月7日に、APLFの公式サイトを無事リリースしました。
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