しなやかに、自分の律で生きるための実践知メディア

律|実践|「揺れ」と共に生きるための3分ふりかえり習慣

「律」は、ぶれないことではなく、ぶれても戻ってこられる力。
「しなやかに生きる律をつくる」「深める#1」で見つめたこの考えを、日々の暮らしで確かめるために、3分のふりかえり習慣をはじめましょう。


日々、心は揺れ続けています。揺れは弱さではなく、生きている証。
小さく波立つ心を見つめ、そっと整え直す時間を持つこと。
それが、“しなやかに生きる”ための律の実践です。

ステップ①:1日3分、心の揺れを書き出す

自分を観察する時間

夜寝る前、または朝起きたら、紙やアプリに「今日揺れたこと」を3つ書きます。
「ムッとした」「気が散った」「落ち着かなかった」──些細で構いません。
書くほどに、揺れの正体と自分の声が少しずつ見えてきます。

ステップ②:「戻りたい自分」に触れる問いかけ

本音をすくい上げる

書き出した揺れを眺めながら自問します。
「どう在りたかった?」「どんな自分に戻りたい?」
イライラの奥に“丁寧に話したかった”想い、焦りの背後に“ゆったり構えたい”理想が見つかるかもしれません。

ステップ③:小さな調整を1つだけ決める

ふたたび軸を整える

完璧は不要です。
「話す前に深呼吸を1回」「10分早く寝る」など、微調整を1つだけ
大切なのは、また自分に還るという意志です。

ミニテンプレ(30秒で書ける)

【今日の揺れ】……(1〜3つ)
【本当はこう在りたい】……
【明日の微調整】……

忙しい日の“1分版”

  • 揺れを一語で:〈苛立ち/不安/焦り〉
  • 戻りたい自分:〈落ち着いて聴く人〉
  • 微調整:〈話す前に息を1回〉

週次の拡張:日曜に5分だけ「揺れログ」を見返す

一週間のメモを眺め、繰り返し出る揺れ効いた微調整を一行で記録。
パターンが見えると、ぶれたときの戻り道が太くなります。

実践後の変化:自己一致感・視界のクリアさ

続けるほど、引っかかりに早く気づけるようになり、頭の中が整って、視界がクリアになります。
“なんとなくのモヤ”を翌日に持ち越さないだけで、毎日の質は変わります。

続けるコツ&問いかけ

  • 書けない日があってもOK(翌日に一行で振り返る)
  • お気に入りのノート/アプリを決めて“儀式化”する
  • 問い例:「今日はどんな瞬間に心が動いた?」「揺れの奥の願いは?」

関連:APLFの7つの共通原則より

すべての断面には、〈7つの原則〉が静かにめぐっています。
この実践はとくに 原則1「矛盾を抱いて進む」に響き合っています。

揺れを恐れず、整えながら進む。
矛盾の中にこそ、あなたの“律”は育っていく。

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竹中 慎吾

竹中 慎吾

しなやかな律と、日常の美しさを探る実践者

北海道苫小牧市に生まれ育つ。東京大学大学院を修了後、外資系テック企業で働きながら起業。 現在は、人・もの・自然をつなぐ活動を軸に、自己の律と他者との共生を探求しています。 APLFでは「自分らしく、しなやかに生きる」ための実践知を静かに発信し、日々の整えから人生の投資と回収まで、思考と行動を重ねながら日常の美しさを見つけ続けています。

  1. 魚ではなく、循環を手に入れる

  2. 存在と関係のモデル──ノードと矢印で読み解く人生設計

  3. 大人の遊びの設計図──山梨の一日をモデル化する

このメディアをつくっている人

Shingo Takenaka

APLF主宰

しなやかに、自分の律で生きる
人と自然、もののめぐりを見つめながら
東大院|外資テック|起業10年

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すべての場所が “盛り上がるべき” とは限らない。

昔、とある震災支援の話を聞いたことがある。
外からの「善意」が、現地の生活のペースを乱してしまうことがある、と。

そのとき気づいた。
正しさは一つではなく、場所ごとに “自然なリズム” があるということに。

地域も、店も、人も同じだ。

人が訪れ、活気が生まれることは光だ。
新しい世代や文化が混ざるのは、土地を豊かにする。

ただ同時に、
流れ方の速度がその土地の“温度”と噛み合わないと、静かにゆらぎが生まれる。

常連が入りづらくなったり、
その土地が守ってきたリズムが変わりすぎたり。
一方で、人がほとんど来ずに困っている場所もある。

だからこそ思う。

外側の正しさと、内側の正しさ。
その両方が Win-Win となる関わり方が必要なのだと。

交渉術(Situational Negotiation Skill)で学んだ
「Collaborative」なスタンス。

勝ち負けでも、善悪でもなく、
その土地・その人・その時間にとって
最もしっくりくる距離と温度を選ぶこと。

バズも、静けさも、変化も。
どれか一つだけが正しいわけじゃない。

その場所に流れる “自然なテンポ” を尊重し、
無理のない形でそっと寄り添う。

それが、旅人としての美学だと思う。

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